福岡 高校生自殺 第三者委の結論受け 母親が県に再調査求める

3年前、福岡県宗像市にある私立高校で当時2年生の男子生徒がいじめ被害を訴える遺書を残して自殺した問題で、生徒の母親が会見を開き、高校が設置した第三者委員会がいじめを認定した一方、自殺の原因を特定できないとしたことについて、「息子が抱えていた苦しみや悔しさに正面から目を向けてくれていない」などとして、福岡県に再調査を求めました。

2021年3月、福岡県宗像市にある東海大学付属福岡高校に通っていた当時2年生の男子生徒が、所属する剣道部内でのいじめ被害などを訴える遺書を残して自殺し、学校が設置した第三者委員会は、性的ないじめなど10件をいじめと認定した一方、自殺の直接的な原因は特定できないと結論づけました。

これについて、21日、男子生徒の50代の母親が記者会見を開き、亡くなったのは息子の侑大さんであることを明らかにしました。

そして「侑大がみずから死を選んでしまったのは、壮絶ないじめを受けたことや顧問の厳しい対応があったことなどで、剣道部内での行き詰まりや苦しさを募らせ、大好きな剣道ができなくなっていったからとしか考えられません」と述べました。

その上で「第三者委員会の報告書では侑大が抱えていた苦しみや悔しさに正面から目を向けてくれていないと、残念に感じています」と述べ、福岡県に対して、いじめの事実認定や学校の対応、それに自殺との関係性などについて再調査を求めました。

再調査について、福岡県は「現在、検討している」としています。