“株価 バブル期と違い 今後も上昇基調” 日本証券業協会会長

日経平均株価がバブル期につけた史上最高値に迫る水準まで上昇していることについて、日本証券業協会の森田敏夫 会長は、当時とは状況が異なり、今後も株価の上昇基調は続くという見方を示しました。

日経平均株価は2月16日、バブルの絶頂期の1989年12月につけた取り引き時間中の史上最高値、3万8957円にあと92円のところまで迫り、その後も高い水準での取り引きが続いています。

これについて日本証券業協会の森田会長はきょうの記者会見で「企業の去年10月から12月の決算が好調だったことや、日米の金融政策を背景にした円安に加え、企業のガバナンス改革への期待などが背景にある」と述べました。

また、価格転嫁と賃上げが収益を押し上げる好循環が期待できることや不採算事業からの撤退を表明する企業が増え稼げる体質への変化が見込めることも日本企業への評価につながっているという考えを示しました。

一方、バブルではないのかと質問されたのに対しては「当時は市場が将来の成長性をかなり先取りして動いてバブルを生んだ。今回は企業が変革するなか、海外と比べた日本株の出遅れを修正するため買いが入っていて、バブルの時とは違う。史上最高値は通過点で、ここからがスタートだ」と述べ、今後も株価の上昇基調は続くという見方を示しました。