暖冬で「犬たちの甲子園」中止 犬ぞりレースの雪がとける 稚内

暖冬の影響で、北海道で開催される予定だった冬の人気イベントで「犬たちの甲子園」とも呼ばれる犬ぞりレースの全国大会が中止されることになりました。大会の実行委員会は記録的な暖かさでコースの雪どけが進み、レースを実施することが難しくなったとしています。

北海道稚内市では、犬が引くそりに乗って雪原を駆け抜ける犬ぞりレースの全国大会が1984年から開かれていて、「犬たちの甲子園」とも呼ばれています。

ことしの大会は2月24日からの2日間、北海道のほか、岩手県や千葉県などの56チーム、合わせて113頭の犬が参加して行われる予定でした。

しかし、稚内市では19日の最高気温が10.6度と、2月としては統計を取り始めてから最も高くなり、市内各地で雪どけが進みました。

稚内市などでつくる大会の実行委員会によりますと、この記録的な暖かさで犬ぞりが走るコース上の雪もとけたことからレースを実施することが難しくなったとして、大会の中止を決めました。

気象台によりますと、大会の会場近くの稚内空港では、平年は40センチある積雪が21日正午の時点で1センチとなっています。

全国犬ぞり稚内大会実行委員会は「雪不足や新型コロナウイルスの影響で開催できなかったことはあるが、雪がとけて中止になったのは極めて異例だ。大会の参加予定者やレースを楽しみにしていた市民には申し訳ないが、どうかご理解いただきたい」と話しています。