脳に機器埋め込んだ患者“考えるだけでマウス操作を”マスク氏

アメリカの起業家、イーロン・マスク氏は、自身のベンチャー企業が開発した小型の機器を脳に埋め込んだ患者が、考えるだけでマウスを動かせるようになったと明らかにしました。

マスク氏は1月、自身が立ち上げたベンチャー企業「ニューラリンク」が開発した小型の機器を、患者の脳に埋め込んでコンピューターに直接つなぐ臨床試験を開始したと発表していました。

これについてマスク氏は19日、オンラインのイベントで、患者は回復しているとした上で「考えるだけでマウスを動かせるようになった」と明らかにしました。

そして「現在はできるだけ多くのボタンを押すことに挑戦している」と話していました。

この発表について、アメリカの一部のメディアは、映像など客観的に事実を示すものがなく、学術論文などの形で第三者の確認も行われていないと指摘しています。

脳とコンピューターを直接、つなぐ技術をめぐっては体の不自由な人が、考えるだけでコンピューターを操作できることを目指し、大学や企業で研究が進められています。

アメリカではほかにも医療ベンチャーが、脳内の血管にワイヤーを通して信号を読み取る装置の臨床試験を行い、1年にわたって問題なく意思疎通ができたとする結果を、去年、学術論文で公表していて、技術の開発に関心が高まっています。