古川聡さん「日本人宇宙飛行士のバトンをつなげていきたい」

去年8月からISS=国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙飛行士の古川聡さんがまもなく地球に帰還するのを前に20日夜、宇宙から記者会見を開き、「ラストスパートをかけて着実に仕事をし、日本人宇宙飛行士のバトンをつなげていきたい」と抱負を述べました。

古川さんは去年8月、アメリカの民間宇宙船「クルードラゴン」でISSに向かい、2度目となるおよそ半年間の滞在を続けてきましたが、日本時間の20日夜、国際宇宙ステーションで日本のメディア向けの記者会見に臨みました。

この中で古川さんは「宇宙での生活が名残惜しく、許されるなら、もっと滞在したいくらいだが、残りの仕事をしっかりとして次のクルーに引き継いで帰還したいと思う」と現在の心境を語りました。

また「新薬の開発促進につながる高品質のタンパク質結晶の生成や星出、若田、の両宇宙飛行士から引き継いで、長い間行ってきた水再生システムの実験を終了することができた」と今回の成果を振り返りました。

そして最後に「私がアメリカの民間宇宙船で打ち上げられたことが象徴のように、これからも宇宙ビジネスは進んでいくだろう。ラストスパートをかけて着実に仕事をしていきたいと思うとともに、帰還後は私の宇宙での経験を伝えて日本人宇宙飛行士のバトンをつなげていきたい」と今後の抱負を述べました。

古川さんらはおよそ半年の滞在を終えて3月にも、地球に帰還する予定です。