教育活動に生成AI活用へ 成果報告会で各校が取り組み事例報告

教育活動への生成AIの活用を進める学校の成果報告会が初めて開かれ、英語の授業での対話や教員の負担軽減などの取り組み事例が報告されました。

文部科学省は、去年10月に生成AIの活用に取り組む公立の小中学校や高校など37の自治体の52校をパイロット校に指定して、効果的な教育を行うための先進事例を収集しています。

20日は各校の成果報告会が初めて開かれ、教員や管理職などおよそ300人が参加しました。

このうち、茨城県つくば市にある小中一貫校の担当者は、英語の授業で役割や条件を設定した生成AIと対話をしたところ、生徒の主体性が高まるといった効果がみられたことを報告しました。

また、愛知県春日井市の中学校の担当者は、保護者向けの文書や研修資料の作成などに生成AIを活用したところ、忙しい教頭らを中心に業務負担が軽減されていると説明しました。

発表した学校からは「ねらいを達成するツールとして生成AIを使いこなすことが大切だ」とか「専門家や企業など外部の協力も重要だ」といった声が聞かれました。

文部科学省は、去年7月に学校現場での生成AIの利用に関する暫定的なガイドラインを公表し、適切な例と適切でない例を示していて、今後は各校の報告などをもとに活用が有効な場面を検証し施策を検討していく方針です。