“少しでも疲れを取って” 韓国家庭料理の炊き出し 石川 七尾

石川県七尾市の避難所で能登半島地震で被災した人たちに少しでも疲れを取ってもらおうと韓国の人たちが母国の家庭料理の炊き出しを行いました。

七尾市の避難所になっている「矢田郷地区コミュニティセンター」で炊き出しを行ったのは、駐日韓国大使館の職員や、日本に住む韓国人などおよそ30人です。

大使館の職員たちは、朝から屋外のテントの下に並べた大きな鍋で調理を始め、避難している人たちに少しでも疲れを取ってもらおうと鶏肉のほか、朝鮮ニンジンやニンニクなどを使った韓国の家庭料理、サムゲタンを用意しました。

そして、調理したサムゲタンとキムチなど合わせて5品をおよそ140人に昼食として提供しました。

サムゲタンを受け取った人たちは、避難所の段ボールベッドの上に腰掛けるなどして、しみじみと味わっていました。

77歳の男性は「薄味で、私たち高齢者にはちょうどよくおいしいです。今後のことは、年金だけで生活しているので生活再建の資金が足りるのか不安です」と話していました。

炊き出しを行った、韓国のユン・ドンミン駐日大使は「韓国では元気が無いときにサムゲタンを食べるので、おいしいと言ってもらえてうれしいです。一日も早く被災者が日常生活を取り戻せるよう願っています」と話していました。