子ども感染「溶連菌感染症」の一種の患者数 年明け以降 高水準

主に子どもが感染し、発熱やのどの痛みなどの症状が出る「溶連菌感染症」の一種の患者数が年明け以降高い水準が続いています。

「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、主に子どもが感染する細菌性の感染症で、発熱やのどの痛みのほかそれに舌が赤くなったり、体に赤い発疹が出たりといった症状が出ることがあります。

国立感染症研究所によりますと、今月11日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告された患者数は、1万4419人でした。

1医療機関当たりでは、4.61人で、先月中旬以降4週連続で4人を超える高い水準が続いています。

都道府県別では
▽鳥取県が10.47人
▽山形県が9.54人
▽北海道が8.98人
▽福岡県が8.23人と
4つの道県で国の警報レベルの基準となる「8」人を超えています。

子どもの感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は「溶連菌感染症など細菌による感染症は1回かかっても、すぐに免疫ができないため、流行が長引く傾向がある」としたうえで、子どもが感染し登園や登校を控えると、保護者が仕事を休まざるをえないなどの社会的な負担がかかることもあるとして「感染を防ぐために、必要に応じてマスクやこまめに換気をするなどして気をつけてほしい」と話しています。