保護司の担い手不足解消へ 公募制の試験的導入を 法務省検討会

刑務所での服役を終えた人などの立ち直りを支援する保護司について、制度の見直しを議論している法務省の検討会は、21日にも中間報告書の素案を示すことにしています。担い手不足を解消するため公募制を試験的に導入することなどが柱となっています。

刑務所や少年院を出た人の立ち直りを地域で支援する保護司は、60歳以上が8割を占めるなど高齢化が進んでいて、担い手も年々減少傾向にあることが課題となっています。

こうした現状を踏まえ、法務省の検討会は将来も持続可能な制度に見直そうと去年5月から議論を行っていて、21日にも開かれる会議で中間報告書の素案を示すことにしています。

それによりますと、保護司を推薦で選ぶことになっている今の制度が地域によっては限界に達しているとして、公募制を試験的に導入するとしています。

また、保護司に初めて委嘱される年齢は原則66歳以下となっていますが、令和7年度から上限を撤廃します。

さらに、2年の任期についても「短い」という指摘があることから、見直しを検討します。

一方、ボランティアではなく報酬を支払うかどうかは、保護司制度への影響を考慮して検討するとしています。

法務省の検討会は素案をもとに来月にも中間報告書を取りまとめる方針です。