【動画解説】ナワリヌイ氏の死因めぐり波紋 妻“闘い続ける”

プーチン政権を批判する急先ぽうとして知られ、刑務所で死亡したナワリヌイ氏を追悼する動きがロシア各地で続いています。

一方、ナワリヌイ氏の死因や死亡時刻を巡って不可解な点が指摘されるなど波紋も…
▽ナワリヌイ氏は殺害されたのか?
▽プーチン政権・社会への影響は?
「国際報道2024」安間英夫解説委員の解説です。(2月19日放送)

※動画は10分16秒、データ放送ではご覧になれません。
※動画の後半は、最新のウクライナ情勢についてです。

妻ユリアさんがビデオメッセージ

ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは、日本時間の19日夜SNSにビデオメッセージを公開しました。

「ウラジーミル・プーチンが私の夫を殺害した。われわれはプーチンがアレクセイを殺害した理由がわかっている」

「私はアレクセイ・ナワリヌイの仕事を続け、祖国のために闘い続ける。理性を失ったプーチンと政権に打撃を与えなければならない。プーチンは夫だけでなく、われわれの希望、自由、未来を殺したのだ」

ナワリヌイ氏に代わってプーチン政権を批判する運動を続けていく考えを示しました。

各国は、プーチン大統領への非難を強めています。

アメリカのバイデン大統領は、「責任はプーチンにある。ナワリヌイ氏の死は、プーチンの残虐さを示す証拠だ」と述べ、今後何らかの対抗措置をとる考えも示しました。

また、G7=主要7か国の外相会合もナワリヌイ氏が死亡したことに対する憤りを表明するとともに、ロシア当局に対し、死因を完全に解明するよう要求する議長声明を発表しました。

プーチン政権を批判した人物 過去にも不審な死

ナワリヌイ氏の死因を巡っては、波紋が広がっています。

ロシアの独立系メディアは、収監されていた刑務所の受刑者の話として、死亡を発表した16日の前日、15日の夜に「刑務所内で不可解な騒動が始まった」として、突然、警備が強化され、数台の車が出入りする音が聞こえたなどと伝えています。

また、救急隊の関係者の話として遺体には複数のあざがあり、胸にあったとされるものは、心臓マッサージを行った痕跡の可能性があるとしています。

一方、刑務所を訪れた母親と弁護士は直接、遺体を確認できず、独自に死因を検証できない状態が続いています。

ロシアではこれまでも、プーチン政権を批判した人物が殺害されたり、不審な死をとげたりしています。

2006年には、プーチン政権に批判的な新聞「ノーバヤ・ガゼータ」のポリトコフスカヤ記者がモスクワの自宅アパートで銃で撃たれて殺害されました。

同じ年には、イギリスに亡命した治安機関、FSB=連邦保安庁の元職員リトビネンコ氏が、亡命先のロンドンで死亡。

体内から猛毒の放射性物質ポロニウムが検出されています。

2015年には、野党指導者のネムツォフ元第1副首相がモスクワ中心部で銃で撃たれて殺害されー。

去年は、武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏が、乗っていた自家用ジェット機の墜落で死亡しました。

プーチン政権は関与を否定していますが、アメリカなどは政権側が背後にいるという見方を示し非難しています。