アルメニア首相 ウクライナ侵攻反対の立場明言 ロシア離れ鮮明

旧ソビエトのアルメニアのパシニャン首相は、18日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に関して「アルメニアはロシアの同盟国ではない」と述べ、ウクライナ侵攻に反対する立場を明言し、ロシア離れの動きをいっそう鮮明にしています。

アルメニアのパシニャン首相は、18日、安全保障の国際会議のため訪問していたドイツで行われた会合で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について「アルメニアはウクライナ問題に関してロシアの同盟国ではない。ウクライナの国民はわれわれにとって友人だ」と述べました。

アルメニアは、ロシアが主導する軍事同盟CSTOに加盟するなど、安全保障や経済分野などでロシアの強い影響下にありますが、ウクライナへの侵攻について反対の立場を明言したかたちです。

これについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、19日「ウクライナの問題でわれわれが正反対の立場にあることは秘密ではない。ロシアの立場が正しいと説明していく」と述べ、立場に違いがあることを認めました。

アルメニアは、隣国アゼルバイジャンとの間で長年、争ってきた係争地ナゴルノカラバフをめぐり、去年9月に敗北し、パシニャン政権は、同盟国のロシアが軍事的な支援を行わなかったとして不満を強め、欧米に接近するなどロシア離れの動きをいっそう鮮明にしています。