違法な漁業で不当に働かされている人の支援活動家が都内で訴え

国際的なルールに従わないなどで「IUU漁業」と呼ばれる漁が世界各地で問題になる中、不当に働かされている人を救う活動をしているタイの支援活動家が会見し、「目の前の魚がどういった人が取ったものかを考えてほしい」と訴えました。

「IUU」漁業は、違法で報告が正確に行われていないなどの漁業を指し、こうした漁業によって水産資源を枯渇させたり、乗組員を不当な条件で働かせたりすることなどが世界各地で問題となっています。

劣悪な環境で働く乗組員を救出するなどの支援に取り組むタイ人のパティマ・タンプチャヤクルさんが日本記者クラブで会見し、現状の改善を訴えました。

パティマさんは東南アジアでは乗組員が貧困地域から集められ「十分な食事や賃金も与えられず暴力を受け、家族と連絡も取れない人が多く現代の奴隷と言える現状がたくさんあった」と話しました。

そして、水産庁によると水産物の輸入量が世界4位の日本に対し、「政府や企業がどこで取った魚なのかなどしっかり追跡や管理することがIUU漁業の問題に貢献することになる。目の前の魚がどこから来たのかどういった人が取ったものかをもっと考えてほしい」と訴えました。