生成AI“使いこなせる”社員増へ企業向けに使い方講座の提供も

生成AIを業務に導入しようという企業にとっては、それを“使いこなせる”社員を増やすことも課題となっています。こうした中、企業向けに使い方の講座を提供する動きが広がっています。

▽IT企業のサイバーエージェントは、去年から自社の全社員を対象に生成AIの使い方を学ぶ研修を行っていて、先月からは外部の企業向けにリスキリング講座として提供を始めました。

4時間から6時間分の講座を数回に分けて行い、すでに100社以上から受講の問い合わせがあるということです。

サイバーエージェントでリスキリング事業を担当する伊藤優さんは、「生成AIを業務に導入したもののなかなか使えていない、何に使えるか分からないという声があった。正しく学ばないと使いこなせないので、しっかり学習しないといけない」と話していました。

▽一方、LINEヤフーも先月から外部の企業向けに生成AIの基礎知識や業務への活用法などを学べるリスキリング講座の提供を始めていて、生成AIの業務への導入が広がる中、企業の間でリスキリングのニーズはさらに高まりそうです。

生成AIの活用 “米企業がより積極的” 調査結果も

生成AIの活用は日本の企業よりもアメリカの企業のほうがより積極的に進めているという調査結果もあります。

コンサルティング大手の「PwC Japanグループ」は、日本とアメリカの企業を対象にAIの活用状況について去年3月に調査を行いました。

それによりますと、調査時点で生成AIを「利用中」または「2023年に利用予定」と答えた割合は、日本の企業では54%だった一方、アメリカの企業は92%でした。

さらに生成AIのリスクを尋ねたところ、日本の企業からは品質の不安定さ、高いコストのほか、社員の知識不足という回答もありました。