アウディーイウカ撤退 ゼレンスキー大統領「困難な1週間」

ロシア軍がウクライナ東部の拠点、アウディーイウカを掌握したと明らかにしたことを受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は「非常に困難な1週間だった」としたうえで、引き続き欧米などの支援を得て戦い続ける決意を示しました。

ウクライナ軍は17日、ロシア軍との間で激しい戦闘が続いてきた東部ドネツク州の拠点、アウディーイウカから部隊を撤退させると発表し、ロシア国防省も、完全に掌握したと明らかにしました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は18日、ビデオメッセージを発表し「非常に困難な1週間だった。皆が、アウディーイウカや兵士たち、それに国の行方を案じた」と述べ、ウクライナにとって厳しい状況だったとの認識を示しました。

そのうえで、16日からドイツのミュンヘンで開かれた安全保障の国際会議に参加し、ウクライナの立場が支持されたことや、ドイツやフランスと長期的な安全を確保するための新たな協定を締結したことなどを成果としてあげ「この戦争でわれわれの目標を達成しなければならない」と述べて、引き続き戦い続ける決意を示しました。

アウディーイウカについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は18日、ロシア国営のタス通信にロシア軍はウクライナ側に新たな陣地の構築を許さず、攻撃を続けていると述べました。

ドネツク州全域の掌握をねらって攻勢を強めているとみられます。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は18日、ウクライナ軍はアウディーイウカからそれほど遠くない場所に、防衛のための陣地を築くことができる可能性が高いが、ロシア軍の激しい攻撃を受けることになるとの見方を示しています。