能登半島地震で建物に被害 老舗の鮮魚店が廃業 新潟 西区

能登半島地震で被害が相次いでいる新潟市西区では、住宅に加えて店舗も被害を受け、地域のなりわいにも影響が広がっています。このうち廃業を決めた老舗の鮮魚店では19日から解体作業が始まりました。

能登半島地震で新潟市では、西区を中心に揺れや液状化によって建物被害が相次いでいます。

このうち創業から100年余り続いた鮮魚店では、揺れなどの影響で住宅を兼ねた店舗の外壁が剥がれたり水道管が故障したりする被害が出ました。

地震後休業していましたが、建物が今後の揺れで倒壊するおそれもあることから廃業を決断し、19日から建物の解体作業が始まりました。

業者が店で使われていた食器類などをトラックの荷台に積み込むと、店主の妻の小竹寿子さんが長年親しんだ店との別れを惜しんでいました。

小竹さんは「こんな終わり方を迎えるとは思わず、悔しい気持ちでいっぱいです。いいお客さんと家族に支えられて幸せでした」と話していました。

新潟市西区では、スーパーが地震による被害が大きく再開が困難だとして先月末に閉店するなど地域のなりわいに影響が広がっています。

新潟市によりますと、今回の地震で市内の中小企業への被害額は先月末時点で合わせておよそ8億6000万円に達しています。