バリ島 外国人観光客に“観光税”導入 文化保護などの財源に

インドネシア有数の観光地、バリ島は伝統文化や自然を保護する財源にしようと外国人観光客を対象にした観光税を新たに導入しました。島では一部の外国人による迷惑行為も相次いでいて、現地の観光局は文化の尊重を呼びかけたいとしています。

インドネシアのバリ島には美しいビーチが広がっているほか、山の斜面に耕された棚田や、ヒンドゥー教の寺院がユネスコ=国連教育科学文化機関の世界遺産に登録されています。

このような自然や伝統文化を保護し、観光サービスを改善する財源にしようと、バリ州政府は2月14日から外国人観光客を対象に観光税の徴収を始めました。

観光税は15万ルピア、日本円にしておよそ1400円で、専用のウェブサイトや現地の空港に設けられたカウンターで支払います。

兵庫から家族と訪れたという日本の男性は「金額がそこまで高くないので納得できる。観光地のトイレなどの改善に使ってほしい」と話していました。

バリ島にはコロナ禍からの回復とともに、去年、2023年は527万人が訪れていますが、一部の外国人がヒンドゥー教の寺院で行われた舞踊ショーに裸で乱入するなど迷惑行為が問題となっています。

バリ州政府観光局で外国人の観光税を担当するダユ・インダさんは「十分な財源があれば、バリの文化の重要性や価値観をどのように守るべきかを周知できる。新しい取り組みなのでさまざまな反応があるが、目的を理解してもらうよう促したい」と話していました。