東京 豊洲市場に東南アジア各国大使ら招き水産物をPR 坂本農相

東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の放出から、まもなく半年となるなか、坂本農林水産大臣は、東南アジア各国の大使館関係者を東京 豊洲市場に招き、中国による輸入停止が続く、ホタテなどの水産物をPRしました。

坂本農林水産大臣は19日朝早く、東京 江東区の豊洲市場にベトナム、タイ、シンガポールなど東南アジアの6か国の駐日大使や大使夫人、およそ20人を招きました。

大使らは、はじめにマグロの競りの様子や仲卸業者の売り場を見学し、続いて東京海洋大学名誉博士の「さかなクン」から日本のホタテとナマコのおいしい食べ方などについて説明を受けました。

また、目の前で殻をむいた北海道産のホタテや北陸で水揚げされたブリの刺身などを試食していました。

日本産の水産物をめぐっては、福島第一原発にたまる処理水の放出に反発する中国が去年8月に輸入を全面的に停止したことを受けて、中国向けの輸出の落ち込みが続いています。

農林水産省では、今回、日本食のレストランが多く出店している東南アジア各国の駐日大使らに日本産の水産物をPRすることで、最大の輸出先だった中国に代わる販路の確保につなげたいとしています。

坂本大臣は「大使の皆さんには、口をそろえておいしいと言ってもらった。これを東南アジアへの輸出や、輸出国の多角化に結び付けていきたい」と述べました。