東日本大震災から13年 被災の神社が再建し祭り復活 福島 浪江

東日本大震災と原発事故で大きな被害を受けた福島県浪江町の請戸地区で、神社が被災から13年たってようやく再建されました。地元の住民たちは18日、豊漁や豊作を祈る神社での祭りを復活させました。

再建されたのは1000年以上の歴史があるとされる浪江町請戸地区の※クサ野神社です。

漁港のすぐそばにあり、地域住民が豊漁や海上の安全、それに豊作などを祈る「安波祭」を毎年、開いていました。

しかし、社殿が津波で流されたうえ、原発事故のあと6年にわたって避難指示が続いたことなどから、被災から13年がたってようやく再建され、神社での「安波祭」が復活しました。

参加したのは、多くは避難先から駆けつけた住民たちで、海の平穏を祈る「浦安の舞」が奉納されるとともに、神社の再建を祝いました。

また、避難先などで受け継がれてきた五穀豊穣を祈る「田植踊」も子どもや女性たちから披露されました。

田植踊を踊った、地元出身で県外の大学に通う19歳の女性は「再建されたときに踊ることができてよかった。請戸地区が伝統を守っていることを知ってほしい」と話していました。

神社の氏子総代の五十嵐光雄さんは「請戸の人たちが七五三や結婚式を行ってきた神社なので再建はうれしい。祭りと神社が続くことで請戸を忘れないでほしい」と話していました。

※クサは「くさかんむり」に「召」