千葉 旭 津波被害の保安林再生へ 地元の子どもたちが植樹

東日本大震災の津波で大きな被害を受けた千葉県旭市で、海岸沿いの保安林を再生させようと、地元の子どもたちなどがクロマツの苗木を植えました。

千葉県旭市は海岸沿い86ヘクタールにわたって保安林が整備されていましたが、13年前の東日本大震災の津波の影響で被害を受けました。

保安林は強風への対策のほか、津波の力を弱める効果も期待できることから、市が再生の取り組みを進めていて、18日は井戸野地区で地元に暮らす26人の親子が植樹を行いました。

子どもたちは保安林の管理を委託されている造園会社の担当者に教わりながら、クロマツの苗木を2メートル間隔で植えていました。

苗木は250本用意され、順調に育てば10年から15年ほどで2メートルほどまで成長するということです。

初めて参加した男性は「松林について詳しくはなかったので、知るきっかけになりました。体験を通して先人たちの知恵がつながっていけばと思います」と話していました。

また、毎年参加しているという女性は「毎年やりかたが違いますが、うまくできたかなと思います」と話していました。

旭市農水産課の池田勝紀 課長は「5年から10年で保安林としての効果が出てきます。自分たちの地域で保全活動をすることで、思い出だけでなく郷土愛にもつながることを期待します」と話していました。