能登半島地震 四十九日の法要 遺族参列し手を合わせ 石川 輪島

能登半島地震の発生から49日目にあたる18日、石川県輪島市の寺で地震の犠牲になった人を弔う四十九日の法要が営まれました。

法要が営まれたのは輪島市にある長光寺です。

輪島市では16日までに102人の死亡が確認されていて、18日は寺のある町野地区で亡くなった男性の遺族2人が参列しました。

遺族たちは住職がお経を読み上げるなか、焼香をして静かに手を合わせていました。

長光寺では地震で鐘をつる鐘楼が全壊したほか、本堂も大きく壊れて住職も被災しています。

しかし、町野地区では多くの人が亡くなり、被害が大きかったことから、住職は寺にとどまって法要を行ったり、犠牲者が一時運ばれた中学校でお経をあげたりしてきたということです。

長光寺の松岡惠水住職は「生き残った自分が住職としてご本尊を守るとともに、まわりの人と励まし合って、できることをやっていくことが責務だと思っています」と話していました。

金沢市でも犠牲者悼む法要 被災した寺の住職も参加

金沢市の寺でも珠洲市で被災した寺の住職などが参加して犠牲者を悼む合同の法要が営まれました。

法要は石川県内を中心に天台宗の6つの寺が参加し、金沢市にある道入寺で営まれました。

寺の本堂ではそれぞれの寺の僧侶が一緒にお経をあげ、参列者は静かに焼香し、犠牲者を悼んでいました。

6つの寺のうち、珠洲市の翠雲寺は本堂が傾いて使えなくなり、岩尾照尚 住職も避難所での生活を強いられているということです。

法要のあと、岩尾住職は参列者に被災状況を共有し
▽地震の揺れや津波で多くの家が被害を受けたことや
▽道路を通れるようにするため倒壊した家を撤去せざるをえない人もいたことなどを
涙ながらに話していました。

岩尾住職は「自分も被災して大変だが、ひつぎにすがって泣いている遺族を目の当たりにしているので、改めて法要などを通じて寄り添っていきたい」と話していました。