ゼレンスキー大統領 各国首脳と会談 欧米支援前進するかが焦点

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ドイツで開かれた安全保障の国際会議に出席し、演説や各国の首脳らとの会談を重ねて先行きが不透明となっている軍事支援の継続を直接訴えました。これを受けて、最大の支援国アメリカをはじめ、欧米側の支援が前進するかが焦点となります。

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ドイツ南部ミュンヘンで開かれた安全保障会議で各国の首脳や閣僚を前に演説し、ウクライナ軍は「人為的な武器不足」に陥っていると指摘し、欧米各国の政治的な対立などによって軍事支援が滞っていることでロシアが有利な状況に立っていると警告しました。

また、会議に参加した各国の首脳らと会談も重ね、最大の支援国アメリカのハリス副大統領との会談では、野党・共和党の反対で暗礁に乗り上げている追加の軍事支援のすみやかな実現を求めました。

アメリカの軍事支援を巡っては、会議に参加したNATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長も「ウクライナの前線に影響を及ぼしている。待つ時間が長くなるほど死者が増える」と述べて、実現の遅れに懸念を示しました。

これについてハリス副大統領はゼレンスキー大統領との会談後の記者会見で、「バイデン大統領と私はウクライナが必要とする武器と資金を確保するよう努める」と述べ、野党の説得に全力を挙げるとして懸念の払拭に努めました。

ロシアの侵攻から2年を前に開かれた今回の会議はゼレンスキー大統領が厳しい状況と支援を直接訴える場となり、最大の支援国アメリカなどの支援が前進するかが焦点となります。