拉致問題考える催し 横田拓也さん「強い気持ちを声に」高知

北朝鮮による拉致問題を考える催しが高知県で開かれ、横田めぐみさんの弟で拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんが「拉致被害者全員の一括帰国を求め、わがごととして必ず救い出すという強い気持ちを声に出してほしい」と訴えました。

催しは政府と高知県が高知市で開き、横田めぐみさんの弟で、拉致被害者の家族会代表の横田拓也さんが講演しました。

めぐみさんについて拓也さんは「朗らかで明るいひまわりのような存在の姉でした。46年間、どれだけつらい思いをして北朝鮮の自由のない国で過ごしているのかと考えるといつも心が痛くなる」と振り返りました。

そのうえで、被害者家族の高齢化が進む中「私たちは被害者全員の一括帰国を求めている。母親も今月88歳を迎え、親世代が健在のうちに、わがごととして必ず救い出すという強い気持ちを声に出してほしい」と訴えました。

拓也さんは講演のあと、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏が日本との関係をめぐる異例の談話を出したことについて、「『拉致問題解決済み』という発言があったが、家族会は絶対に受け入れられない。政府がいかにハードルを下げずにきぜんとした態度で臨めるかが勝負どころなので、私たち国民が全員を取り戻すという民意の声を上げることが大事だ」と話していました。