ゼレンスキー大統領 ミュンヘン安保会議で支援継続を訴え

ロシアによる軍事侵攻からまもなく2年を迎えるなか、ウクライナのゼレンスキー大統領は各国の首脳や閣僚が参加してドイツ南部で開かれている国際会議で演説しロシアの侵攻は「あらゆるルールに対する戦争だ」として、各国による支援の継続を訴えました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、日本時間の午後5時半すぎ40か国以上の首脳や100人以上の閣僚が参加して開かれているミュンヘン安全保障会議で演説しました。

この中でゼレンスキー大統領は「残念ながら、ウクライナは長距離火力が不足しているため、プーチンの激しい攻撃を許してしまっている」と述べました。

その上で「これは、ロシアによるあらゆるルールに対する戦争だ。ウクライナに『戦争はいつ終わるのか』と尋ねないでほしい。むしろ、『なぜ、プーチンは戦争を続けることができるのか』と自問してほしい」と述べ、各国に対し、支援の継続を直接、訴えました。

これに先立って、ドイツのショルツ首相も演説し「ロシアの脅威は現実のものだ。われわれヨーロッパはわれわれ自身の安全保障に対処しなければならない」と述べるとともに、欧米の結束を呼びかけました。

ロシアの軍事侵攻が始まってまもなく2年となるなか、アメリカ国防総省の高官はウクライナ軍が撤退を強いられることになったアウディーイウカ以外の前線でも重要な弾薬が不足していると指摘しています。

さらに、最大の軍事支援国のアメリカは、野党・共和党の反対で、追加支援の見通しが立たない状況が続いています。

ミュンヘン安全保障会議は、2日目の17日は、中国の王毅外相が演説するほか、アメリカのブリンケン国務長官やドイツのベアボック外相なども参加して、安全保障をめぐって意見を交わす予定です。