米高官 “ロシア軍死傷者31万人超 作戦維持に最大2110億ドル”

アメリカ国防総省の高官は、ロシアがウクライナに侵攻してまもなく2年となる中、ロシア軍の死傷者が31万人を超え、作戦の維持などのために、最大で2110億ドルを費やしたとの見方を明らかにしました。

アメリカ国防総省の高官は16日記者団に対し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの損失について「われわれはロシア軍の死傷者を少なくとも31万5000人と推定している」と述べました。

また、ウクライナ軍の攻撃によって破壊されたか、損傷を受けたロシア軍の中型から大型の艦艇は少なくとも20隻にのぼるほか、ロシアは装備や作戦の維持のため、最大で2110億ドル、日本円にして、31兆6500億円を費やしたとの見方を明らかにしました。

一方、この高官は、ロシア軍の攻勢が強まるウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカについて、ウクライナ軍の弾薬などが不足しており、まもなく、ロシア軍に掌握されるおそれがあると危機感を示しました。

その上で追加の資金がなければ、ウクライナには、ロシアによる絶え間ないミサイル攻撃から都市や重要インフラ、前線部隊を防衛するための迎撃ミサイルもなくなってしまうと説明し、アメリカ議会に対し、速やかに追加の軍事支援を行うための緊急予算案を承認するよう呼びかけました。