富山 宇奈月温泉の旅館 国や県の観光業支援策受け 予約相次ぐ

能登半島地震のあと、富山県黒部市の宇奈月温泉にある旅館では、宿泊予約のおよそ8割がキャンセルになりました。しかし、観光業への支援策を受けて予約が相次いでいるということで、旅館からは支援策に期待する声が聞かれました。

黒部市 宇奈月温泉の20の客室がある旅館は、正月旅行や新年会のため多くの予約が入っていましたが、1月1日の地震のあと「再び地震が起きるのが怖い」「旅行や宴会を楽しむ気分ではなくなってしまった」といった理由で、およそ8割の予約がキャンセルになりました。

しかし、国や県が観光業への支援策を発表したこともあり、最近は県の支援策が始まる2月20日から4月にかけての予約が相次いでいるということで、旅館からは支援策に期待する声が聞かれました。

おかみの小柳博美さんは「お客様が宿泊をやめるのは自然なことだと思いますが、経営は大変です。キャンセルが続いた中での支援策は反響があり、ありがたいです。お客様に安心と満足を届けられるようおもてなしをしたいです」と話していました。

この旅館は宿泊客に能登牛や富山湾のカニなどを提供し、被災した地域を応援することにしています。