新幹線で出張 追加料金でCO2排出量実質ゼロに JR東海・西日本

JR東海とJR西日本は、法人契約をしている企業の社員が東海道・山陽新幹線を利用する際に追加料金を支払うと、移動に伴う二酸化炭素の排出量を実質的にゼロにできる新たなサービスを導入すると発表しました。

発表によりますと、新たなサービスは法人契約をしている企業の社員が出張で新幹線を利用する際に追加料金を支払うと、JRから企業に対して利用した距離に応じた二酸化炭素の排出削減効果を示す証書を発行するというものです。

サービスの実施にあたってはJR東海とJR西日本は、東海道・山陽新幹線で使用する電力の一部について、電力会社から、実質的に再生可能エネルギー由来の電力を購入するということです。

企業側は、JRが発行した証書によって社員の移動に伴う二酸化炭素の排出量を実質的にゼロにできるということです。

企業が支払う追加料金は東京と新大阪間の片道で1人当たり数十円程度だということです。

このサービスは4月から始まる予定で、新幹線を使ったこうしたサービスは初めての試みだということです。

JR東海の丹羽俊介社長は「環境への関心は高まっていくと考えている。環境に優しい出張の移動手段として新幹線の利用を考えていただきたい」と話していました。

鉄道各社の間では電車の運行で使用する電力すべてを実質的に再生可能エネルギー由来のものに切り替える私鉄も出るなど、脱炭素に向けた取り組みが広がっています。