“教員の長時間労働解消へ改革を”18万人分の署名を国に提出

教員の働き方や教員不足が深刻な課題となる中、教育分野の研究者たちが長時間労働の解消などに向け改革を進めるよう求める署名を文部科学省に提出しました。

15日、教育分野の研究者でつくるグループが文部科学省を訪れ、教員の月給の4%を上乗せする代わりに残業代を出さないと定めた「給特法」の見直しや、教員1人当たりの授業時間の削減など長時間労働への対策を求めるおよそ18万人分の署名を担当者に渡しました。

教員の働き方をめぐっては、文部科学省の中教審=中央教育審議会の特別部会で「給特法」の見直しなどに関する議論が行われていて、給与のあり方についてことし春ごろまでに一定の方向性を示す方針です。

また、自民党が月給への上乗せ分を10%以上に引き上げるよう提言しています。

署名を提出した名古屋大学の中嶋哲彦名誉教授は「教員は手当がない中で残業を強制されている状況だ。勤務時間を適切に管理するためにも『給特法』の改正が必要だ」と話していました。

また、筑波大学の浜田博文教授は「授業だけでなく学級経営やほかの教職員との打ち合わせなどもあり、1人当たりの授業時間を削減しないかぎり、勤務時間内に仕事が終わらない状況が続く」と話していました。