キム総書記 軍需工場を視察し生産拡大指示 ロシア供与も念頭か

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、砲弾を生産しているとみられる軍需工場を視察し、生産能力の拡大を指示しました。視察にはロシアを相次いで訪問した朝鮮労働党の幹部も同行していて、軍事協力が指摘される、ロシアへの供与も念頭に置いた可能性があります。

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、キム・ジョンウン総書記が重要な軍需工場を視察し、生産工程などを確認したと、15日伝えました。

公開された画像では、キム総書記は大量に並んだ金属製の筒を確認していて、複数の韓国メディアは、形状から砲弾を生産する工場とみられると伝えています。

キム総書記は視察の中で生産能力の拡大を指示し「軍需品の生産で飛躍的な革新をもたらすべきだ」と強調したということです。

また、軍需品の生産や輸出などを担う「第2経済委員会」に重要な新計画を示したとしています。

北朝鮮は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアに対して、砲弾を含む武器を供与していると、米韓両国などから指摘されています。

視察には、去年9月に続き、先月もロシアを訪問した朝鮮労働党の軍需工業部長を務めるチョ・チュンリョン氏も同行していて、今回の視察はロシアへのさらなる供与も念頭に置いて行われた可能性があります。