政治資金事件 谷川元衆院議員や岸田派元会計責任者の有罪確定

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、政治資金規正法違反の罪で罰金と公民権停止の略式命令を受けた谷川弥一元衆議院議員や岸田派の元会計責任者の有罪が確定しました。一連の事件で有罪が確定したのは初めてです。

有罪が確定したのは、安倍派「清和政策研究会」に所属し先月、自民党を離党して議員辞職した谷川弥一元衆議院議員(82)と、秘書だった娘、それに、岸田派「宏池政策研究会」の佐々木和男 元会計責任者(80)です。

谷川元議員と秘書だった娘は、おととしまでの5年間に、安倍派から4355万円のキックバックを受けたにもかかわらず、資金管理団体の政治資金収支報告書に記載していなかったとして、岸田派の佐々木 元会計責任者は、2020年までの3年間に、3059万円のパーティー収入などを派閥の政治資金収支報告書に収入として記載していなかったとして、それぞれ政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で略式起訴されました。

このうち、谷川元議員と佐々木 元会計責任者は、罰金100万円と公民権停止3年の、谷川元議員の秘書だった娘は罰金30万円と公民権停止3年の略式命令を受けていましたが、裁判所によりますと、いずれも15日までに有罪が確定したということです。

一連の事件で有罪が確定したのは初めてで、谷川元議員らは今後3年間公民権が停止され、すべての選挙に立候補できなくなります。

林官房長官「国民の政治に対する不信の声を真摯に受け止め」

林官房長官は午後の記者会見で「自民党に所属していた国会議員などの有罪が確定したことは遺憾だ。国民の政治に対する不信の声を真摯(しんし)に受け止めつつ、内政や外交の諸課題に全力で取り組み、一つ一つ結果を出していきたい」と述べました。