パリ五輪 柔道男子100Kg級 ウルフアロンが内定 東京大会で金

パリオリンピックの柔道男子100キロ級の代表に東京大会の金メダリスト、ウルフアロン選手が内定しました。

これで柔道は男女14の階級すべてで代表が内定。記事後半で紹介しています。

男子100Kg級 ウルフアロンが内定

全日本柔道連盟は14日、強化委員会を開き、唯一、代表が内定していなかった男子100キロ級について代表選手を審議しました。

その結果、今月、パリで行われた国際大会、グランドスラムパリのこの階級で優勝したウルフ選手が代表に内定しました。

男子100キロ級の代表争いはウルフ選手と去年12月に行われた国際大会、グランドスラム東京で2位となった19歳の新井道大選手の2人に絞られていました。

今回のグランドスラムパリで新井選手が3回戦で敗退した一方、ウルフ選手は初戦から1度も延長戦までもつれることなく勝ち上がり、東京オリンピック以来となる国際大会での優勝を果たしたことから、強化委員会では「明確な差がある」と判断したということです。

鈴木桂治 男子監督

日本代表の鈴木桂治男子監督はウルフアロン選手について「試合の内容も悪くなく、延長戦になることもなくしっかりと勝負をするのを見せてくれた。連覇に挑戦できる立場になったので、しっかり目標を高くもって戦いに向かってほしい」と期待を寄せました。

これで柔道は男女のすべての階級でパリオリンピックの代表が内定しました。

▽男子66キロ級の阿部一二三選手と
▽妹で女子52キロ級の詩選手は史上初のきょうだいでの2連覇がかかるほか
▽男子81キロ級の永瀬貴規選手と
▽女子78キロを超えるクラスの素根輝選手も東京大会に続いての金メダルをねらいます。
▽男子100キロを超えるクラスの注目の若手、斉藤立選手は初出場で金メダル獲得を目指します。

金野潤強化委員長は出そろった選手について「ベテランの選手、連覇をかける選手、オリンピック初挑戦の選手と事情が違えど目標は1つだと思っている。非常にいいチームができていると思う」と話していました。

◇ウルフアロン 東京五輪では金メダル

ウルフアロン選手は27歳。父親がアメリカ出身、母親が日本出身です。豊富なスタミナと、パワーを生かした豪快な柔道が持ち味です。東京オリンピックでは男子100キロ級で日本選手としてはシドニー大会の井上康生さん以来、5大会ぶりに金メダルを獲得しました。

オリンピックのあとは、けがなどの影響で実戦から遠ざかり、1年3か月ぶりの試合となったおととしの講道館杯では3位と思うような成績を残せませんでした。

去年4月には国内トップレベルの選手で争う選抜体重別選手権で優勝したものの去年12月の国際大会、グランドスラム東京では7位に終わり、19歳の新井道大選手が2位になったことから代表争いは2人に絞られ、いわば背水の陣で今月のグランドスラムパリに臨みました。

ウルフ選手はこの大会で、積極的に攻める姿勢で試合を優位に進め、1試合も延長戦にもつれることなく、優勝を果たしました。

《パリ五輪 代表内定選手》

【男子】

▽男子60キロ級:永山竜樹選手
東京大会金メダリストの高藤直寿選手との代表争いの末、初めての切符を手にしました。

▽男子66キロ級:阿部一二三選手
東京大会に続いて2連覇がかかります。

▽男子73キロ級:橋本壮市選手
32歳で初めてオリンピックに挑みます。

▽男子81キロ級:永瀬貴規選手
オリンピック3回目。大会2連覇をかけて臨みます。

▽男子90キロ級:村尾三四郎選手
23歳が初めての代表内定です。

▽男子100キロ級:ウルフアロン選手
東京大会に続いての金メダルがかかります。

▽男子100キロ超級:斉藤立選手
大学4年生が初のオリンピック代表に内定しています。父の仁さんと親子2代での金メダルを目指します。

【女子】

▽女子48キロ級:角田夏実選手
世界選手権3連覇を果たしている角田選手が初めてオリンピック代表に内定。

▽女子52キロ級:阿部詩選手
兄の一二三選手と史上初のきょうだいでの2連覇に挑みます。

▽女子57キロ級:舟久保遥香選手
初の代表内定を果たしました。

▽女子63キロ級:高市未来選手
3大会連続の代表です。

▽女子70キロ級:新添左季選手
初めて選ばれました。

▽女子78キロ級:高山莉加選手
初の代表内定です。

▽女子78キロ超級:素根輝選手
東京大会の金メダリスト、が内定しています。