円相場 一時 150円台後半に 米で金融引き締め続く見方から

14日の東京外国為替市場ではアメリカで金融引き締めが続くという見方が広がったことなどから円相場は午前中に一時、1ドル=150円台後半まで値下がりしました。

13日にアメリカで発表された先月の消費者物価指数の伸びが市場予想を上回ったことを受けて、市場ではFRB=連邦準備制度理事会による利下げの時期は後ろにずれて金融引き締めが続くとの見方が広がっています。

日米の金利差が意識されたことで円を売ってドルを買う動きが強まり、14日の東京市場、円相場は午前中に一時、1ドル=150円台後半まで値下がりしました。

150円台をつけたのは去年11月以来、およそ3か月ぶりです。

その後はいくぶん、円を買い戻す動きが出て、午後5時時点の円相場は13日と比べて、86銭円安ドル高の1ドル=150円44~46銭でした。

ユーロに対しては、13日と比べて4銭円高ユーロ安の1ユーロ=161円8~12銭でした。

ユーロは、ドルに対して1ユーロ=1.0707~08ドルでした。

市場関係者は「日銀がマイナス金利政策の解除後も緩和的な金融環境を維持するとの見方も円安を進行させる要因になった。けさ、財務省の神田財務官が市場をけん制する発言をしたことなどを受けて日中の値動きは限定的だった」と話しています。

鈴木財務相「市場の動きを高い緊張感をもって見ていきたい」

外国為替市場で円相場が1ドル=150円台まで値下がりするなど円安が進んでいることについて、鈴木財務大臣は記者団に対し、「為替の相場は基本的にファンダメンタルズ=経済の基礎的条件を反映して、市場によって決められるが、急激な変化は望ましくない。そういう観点から為替市場の動きを高い緊張感をもって見ていきたい」と述べました。