インド総選挙前に農家が大規模デモ 一部が警察と衝突 負傷者も

ことし総選挙を控えるインドで、政府に対して主要な農作物の買い取りの最低価格の法制化を求める、農家による大規模なデモが行われ、一部が警察と衝突し、負傷者が出る事態となっています。

インドの首都ニューデリー郊外で13日、国内の一部の農業団体の呼びかけで、コメや小麦などの主要な農作物を政府が買い取る際の最低価格の法制化を求め、農家や支持者が大規模なデモを行いました。

地元メディアはデモには数千人が参加したと伝えていて、一部が幹線道路に設置されたバリケードを破ったり石を投げたりしたため、警察が催涙弾を発射するなどして負傷者が出る事態となりました。

14日も大規模なデモが予定されていて、参加者らはニューデリーの中心部に向かうことも辞さない構えで、警察が厳戒態勢を敷く中、さらに混乱が拡大することも懸念されています。

インドでは経済成長が続く一方で、人口のおよそ7割が暮らす農村の人たちの多くが貧しい生活を強いられていて、ことし5月までに実施される総選挙では農家の貧困対策が争点の1つとなっています。