東京の建設会社 約6億円の所得隠しで約2億円の追徴課税

東京の建設会社が、下請けに架空の工事を発注するなどの手口で経費を水増しし、東京国税局からおよそ6億円の所得隠しを指摘されていたことが関係者への取材でわかりました。東京国税局は、建設会社に対しおよそ2億円を追徴課税したということです。

東京国税局から追徴課税を受けたのは、東証プライム上場の建設会社「東亜建設工業」の子会社で、東京 千代田区に本社がある「信幸建設」です。

関係者によりますと「信幸建設」は、下請けの会社に架空の工事を発注したり、実際に行われた工事の代金を過大に請求させたりする手口で、経費を水増ししていたことが東京国税局の税務調査で明らかになり、去年までの7年間にあわせておよそ6億円の所得隠しを指摘されたということです。

東京国税局は「信幸建設」に対し、重加算税を含めておよそ2億円を追徴課税したということです。

会社が行った内部調査では、支社の複数の管理職の社員が関わり、下請けの会社にキックバックさせた金を接待に使ったり、一部については私的な飲食に使ったりしていたこともわかったということです。

会社は不正に関わった社員らをすでに懲戒解雇し、今後、刑事告訴することを検討しているということです。

親会社の「東亜建設工業」は「このような不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、今後再発防止に努めたい」とコメントしています。