小澤征爾さん死去 交流続けた長野 山ノ内町の中学校から悼む声

世界的指揮者の小澤征爾さんが今月6日に亡くなったことを受けて、小澤さん指揮のコンサートを開くなど40年近く交流を続けてきた長野県山ノ内町の中学校からも悼む声が聞かれました。

スキーが趣味だった小澤征爾さんは、長野県山ノ内町の奥志賀高原などをたびたび訪れ、地元の人たちと交流を続けてきました。

1986年からは、年1回、町内の山ノ内中学校で小澤さんの指揮のもと若手の音楽家らが演奏するコンサートが開かれてきました。

コンサートでは、全校生徒が小澤さんたちへのお礼の意味も込めて合唱を披露したり、小澤さんの指揮で校歌を歌ったりすることが慣例になっていました。

2015年には、校舎内に小澤さんゆかりの品々を展示する「OZAWA ROOM」が設けられ、写真や色紙、それにサイン入りのスキー板なども飾られています。

小澤さんは体調を崩したため、来校は7年前の2017年が最後となりましたが、コンサートは継続され小澤さんからも毎回学校にメッセージが届いていたということです。

山ノ内中学校の山口近校長は「残念を通り越して大きな支えを失ったような気持ちです。世界レベルの音楽を間近で聴くことができて幸せな時間だった」と小澤さんの死を悼んだうえで、「この幸せな時間を継続していくことが、小澤さんの思いを具現化することになると思う」と話し、コンサートの継続に意欲を示していました。