野党4党の国対委員長会談 政倫審に安倍派幹部ら出席要求で一致

立憲民主党など野党4党の国会対策委員長が会談し、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について実態を解明するため、安倍派や二階派の幹部らが政治倫理審査会に出席して弁明するよう求めることで一致しました。

自民党は、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、すべての所属議員を対象に行ったアンケートの結果を13日にも野党側に示すことにしています。

こうした中、立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党の野党4党の国会対策委員長が国会内で会談しました。

野党4党は、問題の実態を解明するため、派閥の責任者による説明が必要だとして、自民党に対し、安倍派と二階派の幹部らが政治倫理審査会に出席して弁明するよう求めることで一致しました。

また、政治資金規正法違反の虚偽記載の罪で起訴され、5日に保釈された池田佳隆衆議院議員が今後、国会に出席した場合には、証人喚問を要求することや、旧統一教会との関係が指摘されている盛山文部科学大臣に、引き続き説明を求めることを確認しました。

このあと、立憲民主党の安住国会対策委員長が、自民党の浜田国会対策委員長に申し入れました。

自民 御法川国対委員長代理「意向含め党の中で協議」

自民党の御法川国会対策委員長代理は、記者団に対し「政治倫理審査会は基本的に本人の申し出によって開催されるもので、対象になりうる人に対して、いろいろ聞いていかなくてはならないということも出てくる。対象者に意向を確認するかも含めて、自民党の中で協議をしてもらう」と述べました。

立民 安住国対委員長「予算案に必要な日程の話できなくなる」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「野党側は『政治倫理審査会で説明したらどうか』とずっと言っているが、自民党からはなしのつぶてだ。安倍派の5人衆や二階元幹事長について、政治倫理審査会に出るよう要請してもらえないかと申し上げた。もしこのままなら、ステージを上げ、予算委員会での参考人招致や証人喚問を求めることになる。きちんとしないと新年度予算案の成立に必要な日程の話はもうできなくなる」と述べました。

維新 遠藤国対委員長「今できる最善策とるべき」

日本維新の会の遠藤国会対策委員長は、記者団に対し「政治家の責任として、やったことについて説明を尽くすのが正しい姿だ。立法府として最低限の確認作業は必要であり、政治倫理審査会で説明しないなら、極めて残念だが、参考人招致や証人喚問など次の段階に行かざるをえず、今週中に与党側から、いつ開催するか報告をもらいたい。今週がヤマになり、自民党は今できる最善策をとるべきだ」と述べました。

国民 玉木代表「早く法改正に向けた協議の場を」

国民民主党の玉木代表は、記者会見で「政治倫理審査会への関係議員の出席について、自民党がなぜ、ぐずぐずしているのか分からない。開催できないのであれば、自民党が反省しておらず全容解明に協力する気がないという証左になる」と指摘しました。

また、自民党が13日から政治資金規正法の改正などを検討する作業チームによる議論を始めることについて、「野党各党や公明党も政治改革案をまとめている中、自民党は極めてスピード感がない。早く自民党案をまとめて法改正に向けた協議の場を設けてもらいたい」と述べました。