石川 珠洲 市内の35世帯で通水始まる

能登半島地震のあと、すべての世帯で断水していた石川県珠洲市で、10日から市内の一部の世帯で水が通じるようになりました。

水道水が使えるようになったのは、珠洲市折戸町の一部、合わせて35世帯です。

珠洲市では地震の発生から1か月余りにわたって全域で断水が続き、水道の復旧が進められていますが、水が家庭まで通じたのは今回が初めてです。

折戸町に住む濱田博次さん(73)は避難所から自宅に戻り、近くの沢から水をくんで生活を続けていましたが、水が通るようになり11日は水道水で洗濯を行ったということです。

濱田さんは「これまで何度も自宅と沢を往復して水を確保してきたので、水が通るようになってよかったです」と話していました。

珠洲市によりますと、水が通るようになった地域では漏水の調査などのため家庭の元栓が閉められていて、利用を再開したい場合は市への届け出が必要だということです。

珠洲市ではほかの地域でも水道の復旧作業が続けられていますが、今回の35世帯以外にまだ復旧の見通しはたっていないということです。