「空飛ぶクルマ」実用化に向けヘリコプターで実験 東京

次世代の乗り物として開発が進む「空飛ぶクルマ」の実用化に向けて、代わりにヘリコプターを使って騒音や風の影響、乗客の動線などを調べる実験が都内で行われました。

「空飛ぶクルマ」は、電動で垂直に離着陸できる次世代の乗り物として世界で開発競争が進んでいて、日本では来年の大阪・関西万博で、国内初の商用運航の開始を目指しています。

都内で実用化を検討している企業グループは11日、高層ビルのヘリポートを「空飛ぶクルマ」の離着陸場と想定し、ヘリコプターで実験を行いました。

東京駅前のビルには湾岸エリアとを結ぶヘリコプターが離着陸し、担当者が機体の騒音や風が周辺に影響しないかや、ビル屋上までの客の動線が適切かなどを確認していました。

グループでは、新年度以降「空飛ぶクルマ」で同様の実証実験を行い、将来提供するサービスについて議論を進める考えです。

モニターとして搭乗した30代の男性は、「東京の景色を楽しみながら快適に移動でき、『空飛ぶクルマ』が新たな移動の選択肢になるとうれしい」と話していました。

プロジェクトを進める三菱地所の谷沢直紀さんは「高層ビルから直接目的地に移動できれば、ビジネスがしやすくなるので、それを後押しできるサービスを提供したい」と話していました。