イスラエル軍 ガザ地区南部ラファ空爆 子ども含む44人死亡

イスラエル軍は100万人以上が避難しているガザ地区南部のラファへの空爆を行い、子どもを含む少なくとも44人が死亡したと伝えられています。イスラエルはラファへの地上作戦に踏み切る構えを示していて、各国は多くの犠牲を招きかねないと強く警告しています。

イスラエル軍はガザ地区の最も南にあり100万人以上が避難しているラファへの攻撃を強めていて、10日にはラファへの空爆でイスラム組織ハマスの幹部を殺害したと発表しました。

AP通信は、9日夜から10日にかけての空爆で住宅が被害を受け、子どもを含む少なくとも44人が死亡したと伝えました。

イスラエル軍は今後、ラファでの地上作戦に踏み切る構えを示しています。

これに対しイスラエルとハマスの間で仲介役を担うカタールの外務省が10日、声明で「ラファを襲撃するというイスラエルの脅迫を最も強い言葉で非難する」と批判しました。

ラファには、ガザ地区の北部から避難を余儀なくされた人々で極度に密集していて、欧米や中東諸国からは地上作戦が多くの犠牲を招きかねないと強く警告する声が相次いでいます。

一方、イスラエル軍は10日、ガザ地区で住民の支援にあたるUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関の本部の下にトンネルが見つかったと発表しました。

それによりますと、トンネルの長さは700メートル、深さは18メートルあり、UNRWA本部から電気が供給されていたと主張しています。

これに対しUNRWAのラザリーニ事務局長はSNSで「去年10月に職員は本部から離れている。その後に本部で行われた可能性のあるいかなる活動についても承知していない」としています。