大谷翔平 キャンプ2日目 屋外でダッシュを行うなどして調整

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手はキャンプ2日目の10日、屋外でダッシュを行うなどして調整しました。

大谷選手は10日、アリゾナ州グレンデールで行われているキャンプ2日目の練習で、このキャンプで初めて屋外で調整を行いました。

大谷選手は去年手術した右ひじのリハビリと並行した練習を続けていて、午前10時すぎに屋外の練習場に姿を見せると、チームのトレーナーとともにウォーミングアップをしたあと、胸に走行距離やスピード、心拍数などを測る機器をつけてダッシュを繰り返し行いました。

タブレットをのぞきながらトレーナーと熱心に話し込んだり、ときおり笑い声を上げたりするなどリラックスした様子で、およそ40分調整しました。

その後はバットを持って屋内の打撃練習場に入っていき、30分ほどバッティング練習を行ったと見られます。

大谷選手はそのあと全体練習を終えた山本由伸投手と談笑しながら球団施設の中に入っていきましたが、午後0時50分ころに再び屋外の練習場に姿を現し、大きめのボールやダンベルを使ったトレーニングを10分ほど行い、練習を終えました。

大谷選手は9日の報道陣の取材に対して、「投げる練習はまだ1か月くらい先なのでバッティングのことと走ること、コンディションを整えることに集中したい」と話していて、今後もバッティングを中心とした調整が続くとみられます。

2つの機器でトレーニング

大谷選手はキャンプ2日目の練習で、2つのトレーニング機器を使ってデータを確認しながらメニューをこなしました。

1つは、胸に着用する黒いベスト型の機器で、イギリスに拠点を置く会社が開発したものとみられます。会社のホームページによりますとGPSを使って走行距離やスピード、心拍数、それに消費カロリーなどを瞬時に計測してスマートフォンなどで確認できるということです。

サッカー、イングランドプレミアリーグのアーセナルなどの練習にも取り入れられているということです。

もう1つは黒いケースから伸びたワイヤーを腰の辺りに装着して使用する機器で、これはスウェーデンの会社が開発したトレーニング機器とみられます。会社のホームページによりますと、体にかかる負荷を変えながらダッシュなどのトレーニングができ、加速度や、負荷の違いによるスピードの変化などを計測できるということです。

陸上選手のトレーニングや、アスリートのリハビリなどに広く用いられています。

大谷選手は9日の取材で「スタッフによってトレーニングも毛色が違うので、自分が時期によってなにを優先したいのかなど話し合いながら決めていきたい。けがをせずにシーズンを乗り切れるようコンディションを整えたい」と話していて、今後もこうした機器を活用して体の状態を確かめながらトレーニングを進めていくものとみられます。

山本由伸はピッチャー陣の全体練習に参加

キャンプ初日にブルペンに入った山本由伸投手は、2日目の10日はピッチャー陣の全体練習に参加しました。

午前10時前に屋外練習場に出てきた山本投手は、プロ野球時代も行っていた羽がついた棒をやり投げのように投げるウォーミングアップで体を動かしたあと、グラウンドに移動してチームのピッチャー陣とともにストレッチやキャッチボールを行いました。

さらに、守備やけん制の練習もこなし、チームメートと笑顔でコミュニケーションをとる姿も見られました。

午前11時半ごろに全体練習を終えて室内練習場につながるファンが多く集まっているエリアを通りかかると、ひときわ大きな歓声を浴び、子どもたちにサインを書いたり手を振ったりして交流していました。

山本投手は11日に報道陣の取材に応じる予定です。

ドジャース キャンプ地「キャメルバック・ランチ」

ドジャースがキャンプを行っているのは、アリゾナ州の州都・フェニックスから車で30分ほどの所にあるグレンデールの「キャメルバック・ランチ」という施設です。

東京ドームおよそ12個分の広大な敷地に練習用のグラウンドを12面備えていて、キャンプでは中央の池を挟んで東側6面をドジャースが使用し、西側の6面はホワイトソックスが使用しています。

どちらにもクラブハウスや室内練習場、ブルペンなどがあります。オープン戦を行うメイン球場は共用となっています。

練習場での見学は無料で、室内練習場とグラウンドをつなぐ選手用の通路のまわりなどには大勢のファンが人だかりを作り、選手からサインをもらうなど交流することもできます。

ことしは大谷翔平選手や山本由伸投手の入団によって、アメリカや日本などから多くの報道関係者がやってくることを想定して、球団が報道陣の作業スペースを確保するため従来のワークルームのほかに、特設のテントを駐車場の脇に設置して受け入れ態勢を整えています。