女子板飛び込み 榎本遼香がパリ五輪内定 世界選手権で11位

中東のカタールで行われている水泳の世界選手権、飛び込みの女子板飛び込みで榎本遼香選手が11位となり、パリオリンピックの代表に内定しました。2大会連続のオリンピック出場となります。

カタールのドーハで行われている水泳の世界選手権は大会8日目の9日、飛び込みの女子板飛び込み決勝が行われました。

今大会はパリオリンピックの選考を兼ねていて、個人種目は上位12人に入った選手の国や地域に出場枠が与えられ、枠を獲得した選手が代表に内定します。

日本からは27歳の榎本選手がただひとり決勝に進出し、1回目では前向きに踏み切って2回転半しながら1回ひねる技、「5152B」をきれいな入水で決めて、63.00で4位につけました。

このあとはミスが続き順位を落としましたが、最後の5回目は後ろ向きに踏み切って後ろ向きに2回半回る「205B」を決め、合計を265.20として11位となり、パリオリンピックの代表に内定しました。

榎本選手は東京大会に続き、2大会連続のオリンピック出場となります。金メダルは、中国の昌雅※シ選手でした。

この種目では、去年の世界選手権で三上紗也可選手もパリ大会の代表に内定しています。

※シは「女へんに尼」

榎本「五輪で私が飛んでいる姿を見てほしい」

女子板飛び込みでパリオリンピックの代表内定を決めた榎本遼香選手は「まだ実感はわいていないが、応援をしてくれた人にようやく恩返しができたことがうれしい。失敗がなかったらもっと上に行けると思ったのでパリオリンピックに向け、もっと精度を上げていきたい」と話しました。

そのうえで「応援してくれた人に、パリオリンピックの舞台で私が飛んでいる姿を観客席で見てほしいという思いが強かった。そのモチベーションだけでやってきたので、そのスタートラインに立てたのがすごくうれしい」と涙を見せていました。

栃木県出身 2大会連続のオリンピック出場へ

女子板飛び込みの榎本遼香選手は栃木県出身の27歳。中学生のころから本格的に競技を始めました。高校3年生のときには肺に腫瘍が見つかり手術を受けましたが、オリンピック出場を目指して競技を続けてきました。

身長1メートル65センチの全身を生かしたダイナミックな演技が持ち味で、初出場となった東京オリンピックでは、女子シンクロ板飛び込みで宮本葉月選手とのペアで5位に入賞しました。

パリオリンピックに向けては、水しぶきの少ない入水の練習などを重ねてレベルアップを図り、2大会連続のオリンピックの切符をつかみました。