大谷翔平 山本由伸 キャンプスタート 【大谷一問一答も】

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手と山本由伸投手は9日、シーズン開幕に向けてアリゾナ州でキャンプをスタートしました。
記事の後半に大谷選手の取材の一問一答を掲載しています。

大谷選手と山本投手が所属するドジャースは、来月20日に韓国で開幕戦を迎えるため、例年より早く9日からアリゾナ州グレンデールでバッテリーとけがからのリハビリに取り組む選手たちのキャンプをスタートしました。

このうち、大谷選手は初日の練習を前に報道陣の取材に応じ、去年、手術した右ひじのからの回復状況を踏まえて「バッティング練習の強度は100%に近い。これからは実際に投手の球を打つ段階に進んでいくと思う。投げることはまだ1か月くらい先なのでまずはバッティングのことだけ考えてけがをせずにシーズンを乗り切れるようにコンディションを整えたい」と話しました。

新たなチームで臨むキャンプについては「1年目のつもりで、まずはチームメートに慣れることが最優先だと思う。いろいろな人にあいさつするので、同じ人に2回行かないようにしたい。もし行ってしまった時は勘弁してほしい」と答えていました。

このあと大谷選手は屋外の練習場には姿を見せず球団によるとリハビリをかねたメニューをこなしたということです。

一方、山本投手は午前8時ごろにキャンプが行われる施設に入ると気温3度と冷え込む中、軽いストレッチやキャッチボールでウォーミングアップをしました。そして、さっそくブルペンに入り変化球を交えながら21球を投げました。

山本投手は途中から打席にバッターが立つなど実戦を意識した練習を行い、感触を確かめている様子でした。

【大谷選手の一問一答】

大谷翔平選手は9日、ドジャースの一員として迎えた初めてのキャンプ初日に報道陣の取材に応じました。去年受けた右ひじの手術からの復帰を目指す大谷選手は、今後、別メニューで調整を行っていくとみられます。

Qドジャースで初のキャンプ、どういうキャンプにしたいか

新しいチームなので1年目のつもりで、まず環境に慣れる、チームメートに慣れることが最優先かなと思います。

Qリハビリの現状は?

強度は100に近いので、マシンだったり実際の投手の球を打つ段階に進んでいくかなと思いますね。

Qバッティングコーチとはここまでどうか

まずはお互いに知ることからだと思うので、僕のバッティングの感覚だったりとか、どういうふうにバッティングのプロセスを進めていく、チームとしてどういうふうにプロセスを進めていくのか理解しながら、まずはそこからかなと思います。

Q緊張はあるか

今のところみんないい人ですし、いい人というか話しやすい人たちばかりかなと思うので、まだ会ったことない選手ももちろんいるので、あいさつをたくさんの人にするのでまずはそこからですけど、今のところは楽しくやれているかなと思います。

Qピッチャーとしてのリハビリを兼ねて準備する難しさは

初めてではないので、2019年ですかね、同じような感じでやってますし、ある程度のプロセスは理解しているので、前回よりもスムーズにいくのではないかなと思っています。

Qチームの関係者とのコミュニケーション 自分から行くか待つか

みずから行きますね。基本的にはみずから行きますけど、さっきも言いましたけどけっこういろんな人にあいさつするので、まずは2回目あいさつに行かないように、一発目で覚えられるように、もし行ったときは勘弁してほしいなと思います。

Q会うのを楽しみにしていた選手は。実際に会った選手は。

楽しみにしてた、うーん、楽しみにしてたというか、ビューラー選手とラックス選手とかはずっと、1か月前ぐらいから、ドジャースタジアムで一緒にやっていたので、楽しみにしていたというよりは、最初に会った2人が、なんか楽かなとは思います。

Qバッティングに関してもう一段階次のレベルがあると思うか

バッティングはそうですね、もう、一段階と言わず、まだまだあると思っているので、入る打線によってやることも変わってきますし、ただ自分の磨く技術だったりは変わらないので、そこはまだまだ先があるかなと思っています。

Qシーズン中のルーティーン リハビリで例年とは変わるか

変わらないですね。

Qスプリングトレーニングのなかでは何を大事にしていきたいか

さっきも言いましたけど環境に慣れることが一番かなと思うので、まずはチームメート、コーチ、スタッフ、コミュニケーションが先かなと思いますし、その先は、毎年キャンプでやることは変わりはしないので、ただ投げることはまだ1か月ぐらい先なので、そこはとりあえず考えずに、バッティングのことだけ考えて、あとは走ること、けがをせずにしっかりとシーズンを乗り切れるように、コンディションを整えたいと思います。

Qキャンプ地の施設の印象は

まとまってるなっていう。コンパクトに。必要なものがまとまってて使いやすいなって印象が今のところは、使っているところも限られていますし、まだグラウンドには出てないので、そういう印象かなと思います。

Q前のチームと違うものは

大きくは変わりはしないかなと思いますけど、トレーニングに関しては、一緒にやるスタッフによって多少、毛色が違ったりするので、そこもコミュニケーションですね。自分がどういうトレーニングをまず優先したいのか、時期によって優先したいのかとか、その人がどういうトレーニングを推奨しているのかによっても、そこも話し合いながら決めたいなと思っています。

Qオフに例年並みのトレーニングできなかった分どうやって補うか

バッティングでも去年かなり良い感じがつかめていたので、基本的にはそれを継続するところと、微妙に変えにいくところとかなと思うので、今のところは大きく変えてないですし、必要なところはところでまた調整しながら、キャンプ中に直していけたらいいんじゃないかなと思っています。

Q今シーズン軸になっていきそうなものが見つかった?

というか、何をすれば良い状態を維持しやすいのかとか、そういう調整法も含めて、なんでこうなっているのかというのを理解すれば、好調を維持したりとか不調をはやく脱したりとかしやすいのかなと思うので、そこは去年よかったんじゃないかなと思います。

Q山本選手は大谷選手にとってどんな存在ですか。

今ですか?チームメートですかね(笑)

Q今後どう2人でチームを支えていきたい?

日本人だからっていうのは日本語でコミュニケーションとりやすいっていうのはありますけど、そこはもうチームメートのひとり、むこうもそうだと思いますけど。そこは別に、日本人だからとか関係なく、全員がチームメートですし。ただロッカーも隣なので、話す機会はもちろん多くなるかなと思うんですけど、1年目なのでわからないこととかあれば僕の方が知っている部分もあると思うので、そういうところは一緒にやっていけたらと思います。

Q子どもたち どんなメッセージをキャンプの姿から伝えたいか

特に伝えたいことはないですね。シーズン前のやるべきことをやる場所だと思っているので、当然こうやってメディアの人の前でしゃべる機会っていうのはオフシーズンより増えてきますけど、それはそれとして、やることは変わらずに、まずはシーズンに向けて準備する大事な期間だなとは思っています。

Qベッツ選手や山本投手とロッカーが隣。どんな会話をしたか。

ムーキーはこの間、ちょこっとファンフェスタの時には会っているので、軽く会ったぐらいでまだたぶんこっちでは会っていないので。由伸は昨日も会って、それなりに。さっき新しい通訳さんとも話しましたけど、これからかなと思います。

ドジャース ロバーツ監督“大谷の行動 すべてがとても意図的”

ドジャースのキャンプ初日にあわせてロバーツ監督とフリードマン編成本部長が報道陣の取材に応じました。

このうちロバーツ監督は大谷選手の様子について、「彼の行動はすべてがとても意図的で、多くの選手が彼の動きを見て何が彼を突き動かしているのか知ろうとしていると思う」と話しました。

そして、「彼は謙虚で優しいが、その一方で心の中にライオンがいる。私はそれが完璧な組み合わせだと思っているし、彼のことをもっと知るのがとても楽しみだ」と独特な表現で大谷選手について語りました。

また、フリードマン編成本部長は「もしかしたらキャンプの最初の試合かもしれないし、韓国での開幕戦かもしれないが、彼がドジャーブルーの姿で試合に出ることは信じられないほど特別なことだ」と話していました。

山本投手については「素晴らしい才能を持った選手だ。彼は何年にもわたって我々にとって大きな存在になるので、まずは登板後に彼の体がどのように回復していくのか、状態を把握する必要があると思う」と話していました。

キャンプはファンに無料で公開

ドジャースのキャンプはファンに無料で公開されていて、選手たちの練習の様子を見学することが出来ます。

毎年、キャンプ地を訪れているという大谷選手のユニフォームを着ていた男性は「ことしは2人の日本選手がいるから特にメディアが多いと思う」と驚いた様子で、「今は大谷が一番好きな選手だ。かっこいいし、とてもいい選手だから見ていて楽しい。彼と一緒にワールドシリーズに行くのが楽しみだ」と話していました。

また、大谷選手のことをプロ野球、日本ハム時代からファンだという北海道から家族で訪れていた男性は、「大谷選手が来るのでタイミングを合わせて来ました。同じ日本人がアメリカでもこれだけ人気だと誇らしいです」と話していました。

日本選手のキャンプインのスケジュール

大リーグでは基本的にピッチャーとキャッチャーのバッテリー組が先にキャンプをスタートし、それ以外の野手が数日後に合流してチーム全体のキャンプが始まります。

ことしは大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するドジャースが全チームの中で最も早くキャンプインを迎えました。

11日はダルビッシュ有投手と松井裕樹投手が所属するパドレスがキャンプをスタートします。この2チームは、ほかのチームよりも1週間以上早い、来月20日に韓国で開幕戦を行うため、例年より日程を前倒ししています。

日本選手所属チームのキャンプ日程
【バッテリー組14日~ 野手組19日~】
▽カブス…今永昇太投手・鈴木誠也選手
▽メッツ…千賀滉大投手・藤浪晋太郎投手
▽タイガース…前田健太投手
▽レッドソックス…吉田正尚選手
【バッテリー組15日~】
▽ブルージェイズ…菊池雄星投手

マイナー契約を結び招待選手として臨む選手
【14日~】
▽レッズ 上沢直之投手
▽アスレチックス 冨岡聖平投手
【20日~】
▽ジャイアンツ 筒香嘉智選手

ドジャース 開幕までは例年以上に厳しいスケジュール

【2月9日】(以下日にちはすべて現地時間)
ピッチャーとキャッチャーのブルペン組がキャンプイン。

【2月14日】
キャッチャー以外の野手も含めたチーム全体のキャンプイン。

【2月22日】
オープン戦がスタート。
22日と23日はシーズン開幕戦の相手でもあるパドレス戦。

【2月24日】
大谷翔平選手の古巣、エンジェルスと対戦。

【3月13日】
アリゾナ州でのオープン戦を打ち上げ。

開幕戦に備えてチャーター機で韓国・ソウルに速やかに移動。

【3月17日】
韓国プロ野球のキウムヒーローズと対戦。

【3月18日】
韓国代表と対戦。

【3月20日・21日】
韓国・ソウルでパドレスとシーズン開幕戦。
韓国での大リーグ公式戦は初開催。
注目ポイントは…
▽大谷選手の出場は?
▽山本由伸投手やダルビッシュ有投手の開幕投手の可能性は?
▽松井裕樹投手の大リーグ初登板など。

【3月22日】
11時間のフライトでおよそ9600キロ離れたロサンゼルスへ。

【3月24日~26日】
エンジェルスとオープン戦で3連戦。
26日は大谷選手が移籍後初めてエンジェルスタジアムでプレーか?

【3月28日~31日】
本拠地、ドジャースタジアムでの開幕戦。
相手はラーズ・ヌートバー選手が所属するカーディナルス。