JRでレールのケーブル切断 “鋭利な工具使われた可能性” 山口

山口県内のJRの2つの路線で、レールのつなぎ目に取り付けられている銅製のケーブルが100本以上切断されて持ち去られ運行に影響が出た問題。JRは切断には鋭利な工具が使われた可能性があるとしていて、警察は、被害が広範囲にわたることから窃盗の疑いもあるとみて詳しい状況を調べています。

JR西日本によりますと、7日から8日にかけて、山口市内にあるJR宇部線の阿知須駅の構内と宇部市内のJR山陽本線で、レールのつなぎ目に取り付けられている「レールボンド」と呼ばれる銅製のケーブルが100本以上切断されているのが見つかりました。

復旧作業のため、JR宇部線と山陽本線は一時、運転を取りやめるなど大きな影響が出ました。

「レールボンド」は信号機に電流を送るための導線の束で、レールに固定されている両端の部分が切断されて持ち去られていました。

「レールボンド」の直径は数センチ以上だということで、JRは、切断には鋭利な工具が使われた可能性があるとして警察に相談しています。

被害は広範囲にわたっていて、警察は窃盗の疑いもあるとみて詳しい状況を調べています。

利用客らは

山口市の阿知須駅付近の線路には9日午前、レール側面のつなぎ目に長さ80センチ、直径2センチほどの新たなケーブルが取り付けられていました。

通勤でJRを利用する50代の会社員は「電車が動くのか不安でした。山陽本線でも似たようなことがあったと聞いたので今後も起きないか心配です」と話していました。

また、線路沿いに住む90代の女性は「40年住んでいますが、こんなことは聞いたことがありません。気味が悪いです」と話していました。