列車の窓ガラスにひび 1人けが 近くの水道管から水噴出 山口

9日朝、山口県周南市のJR山陽本線で線路沿いの水道管から大量の水が噴き出し、通過した列車の窓ガラスにひびが入りました。JRによりますと、乗客の女性1人がすり傷を負ったということです。

9日朝、JR山陽本線の新南陽駅と福川駅の間で地中にある工業用の水道管が破損し、線路に向かって大量の水が勢いよく噴き出しました。

JRによりますと、現場を午前7時前に通過した4両編成の列車に噴き出した水が当たり、先頭から2両目の車両の窓ガラスにひびが入る被害があったほか、当時およそ100人いた乗客のうち女性1人がすり傷を負ったということです。

県によりますと、水道管は直径45センチで深さ1.5メートルほどの場所に埋められていて、仮の復旧作業は終わったものの破損の詳しい原因は分かっていないということです。

この影響で、JR山陽本線は徳山駅と新山口駅の間の上下線でおよそ7時間にわたって運転を見合わせました。

撮影した人「見たことのない角度での放水状態にあぜん」

SNSには山口県周南市のJR山陽本線の線路近くの地面から水が激しく噴き出している様子をとらえた映像が複数、投稿されています。

このうち、午前7時40分ごろに線路脇の道路から撮影された映像では、大量の水が現場にいる警察官や消防隊員の背丈を超える高さまで上がり、線路の反対側の住宅に向かってアーチ状に吹き出しているのが確認できます。

映像を撮影した人によりますと、通勤のために乗車していた列車が遅れ始めたため、降車して歩いていたところ、JR福川駅と新南陽駅の間で地面から水が吹き出していることに気がついたということです。

撮影した人は「線路を越えて住宅の庭にも水がかかり、玄関先は滝のようになっていました。見たことのない角度での放水状態にあぜんとし、現場に近づくにつれ、規模の大きさに驚きました」としています。

撮影した人「強い勢いで住宅の方に吹き出していた」

山口県周南市で午前7時15分ごろに線路沿いの道路を走行中の車内から撮影された映像では、水がまるで噴水のように高くあがっているのがわかります。撮影した人は「遠くからでもはっきり見えたので、水道管が破裂しているのがすぐ分かりました。強い勢いで住宅のほうに吹き出していたので、けが人がいなければいいなと思いました」と話していました。