天台宗の寺 “住職から性暴力”尼僧が訴え 事実関係など調査へ

四国にある天台宗の寺の住職から十数年にわたり性暴力などを受けたと訴え、尼僧が住職ら2人の僧籍を取り上げるよう申し立てたことを受け、天台宗が事実関係などについて調査を始めることがわかりました。

四国に住む50代の尼僧の法名・叡敦さんは、2009年から去年1月まで、四国にある天台宗の寺の60代の住職から「逆らうと地獄に落ちる」などとどう喝され、繰り返し性暴力などを受けたと訴えています。

また、この住職を紹介した80代の大僧正についても助けを求めても相手にされなかったと主張しています。

叡敦さんは、信仰心を利用し長期にわたり心理的監禁状態に置かれたとして、先月、住職と大僧正の僧籍を取り上げるよう天台宗に申告書を送っていました。

天台宗務庁は対応を協議するとしていましたが正式に受理したということで、今後、参務と呼ばれる役員が天台宗の規則に基づき申告書の内容について事実関係などの調査を始めることがわかりました。

天台宗務庁は「申し立てた女性が、天台宗の尼僧であることも確認されたことなどから申告書を受理した。調査を進め、その結果をもとに審議していきたい」としています。

60代の住職は、今月1日の時点で取材に対し「私から申し上げられることはありません」と話していました。