なでしこジャパン パリ五輪アジア最終予選に長谷川唯など22人

サッカー女子のパリオリンピックアジア最終予選に臨む日本代表「なでしこジャパン」のメンバーが発表され、司令塔の長谷川唯選手など、22人が選ばれました。

記事後半では今回の22人のメンバー全員を紹介しています。

パリ五輪 最終予選22人のメンバー決定

サッカー女子の日本代表は、パリオリンピック出場を目指して2月に北朝鮮とのアジア最終予選に臨みます。

8日は最終予選に臨むメンバー22人が発表され
▽イングランドスーパーリーグ、マンチェスターシティーでプレーする司令塔の長谷川唯選手
▽キャプテンを務めるイタリア1部リーグ、ローマの熊谷紗希選手などが、
去年夏のワールドカップやアジア2次予選から引き続き選ばれました。

一方、ワールドカップで得点王になった宮澤ひなた選手と、主力の1人、猶本光選手は、けがのため選出が見送られ、WEリーグで得点ランキングトップに立つサンフレッチェ広島の上野真実選手が1年半ぶりに復帰を果たしました。

佐々木則夫女子委員長と池田太監督

日本代表の池田太監督は「けが人が出たのは痛いが、サッカーにはつきものだ。攻撃の選手には、さまざまなタイプを選んだ。さまざまな攻撃ができる布陣だと思っている」と話しました。

そのうえで「パリオリンピックで、なでしこジャパンが躍動する姿を見せることが女子サッカーの発展につながると思う。チーム全員と国民の皆様の力を合わせて勝ち切りたい」と意気込んでいました。

北朝鮮との最終予選は2試合で争われ、合計得点が多いチームがパリオリンピックの出場権を獲得し、並んだ場合は延長戦やペナルティーキック戦での決着となるということです。

日本代表は、2月13日から国内での合宿をスタートさせ、24日と28日に予定されている試合に備えます。

このうち28日の第2戦は、東京の国立競技場で行われることが決まっています。

《「なでしこジャパン」メンバー22人》

【GK(3人)】

▽INAC神戸レオネッサの山下杏也加選手(28)
▽アルビレックス新潟の平尾知佳選手(27)
▽日テレ・東京ヴェルディベレーザの田中桃子選手(23)

【フィールドプレーヤー(19人)】

▽イタリア1部リーグ、ローマの熊谷紗希選手(33)
▽INAC神戸レオネッサの田中美南選手(29)
▽イングランドスーパーリーグ、ウェストハムの清水梨紗選手(27)
▽三菱重工浦和レッズの清家貴子選手(27)
▽サンフレッチェ広島の上野真実選手(27)
現在WEリーグの得点ランキングでトップに立っています。

▽イングランドスーパーリーグ、マンチェスターシティーの長谷川唯選手(27)
▽アメリカリーグ、ポートランドソーンズの杉田妃和選手(27)
▽イングランドスーパーリーグ、ウェストハムの林穂之香選手(25)
▽イタリア1部リーグ、ローマの南萌華選手(25)
▽イングランドスーパーリーグ、リバプールの長野風花選手(24)

▽ドイツ1部リーグ、フランクフルトの千葉玲海菜選手(24)
ワールドカップ以来の選出です。
▽サンフレッチェ広島の中嶋淑乃選手(24)
▽イングランドスーパーリーグ、ウェストハムの植木理子選手(24)
▽三菱重工浦和レッズの高橋はな選手(23)
▽アメリカリーグ、エンジェルシティーの遠藤純選手(23)

▽三菱重工浦和レッズの石川璃音選手(20)
▽日テレ・東京ヴェルディベレーザの藤野あおば選手(20)
▽スウェーデン1部リーグ、ローゼンゴートの谷川萌々子選手(18)
▽オランダ1部リーグ、フェイエノールトの古賀塔子選手(18)

谷川選手と古賀選手は、ともにJFAアカデミー福島の出身で去年11月からのブラジル遠征で初選出された期待の若手です。

◇第1戦は中立地で開催に変更の可能性も

日本と北朝鮮が対戦するサッカー女子のアジア最終予選は第1戦が北朝鮮のピョンヤンで行われる予定でしたが、中立地での開催に変更される可能性が出てきました。

これは、日本サッカー協会の佐々木則夫女子委員長が、8日の会見で明らかにしました。

それによりますと、ホームアンドアウェーで争われるアジア最終予選は、24日の第1戦が北朝鮮のピョンヤンで行われることになっていましたが、今月上旬、アジアサッカー連盟が北朝鮮に対して第1戦の開催地を中立地で検討するよう提案したということです。

日本サッカー協会にも通達があったということで、現在はアジアサッカー連盟と北朝鮮の間で開催地の調整が進められているということです。

佐々木委員長は「アジア連盟からは日本と北朝鮮の間で飛行機の定期便が飛んでいないことなど、試合開催に向けてのさまざまな手配のオペレーションが不透明な点が多いためと説明を受けた」と話していました。

そのうえで「北朝鮮での試合がいちばん大変だというところから逆算すれば、さまざまな案件がクリアになるのでポジティブにとらえている。まだ、ピョンヤンで開催する可能性もないわけではないのでさまざまな状況に対応できる準備を進める」と話していました。

一方、28日の第2戦は東京の国立競技場で行われることが決まっています。