旧統一教会 集団調停 弁護団が会見 教団側に誠実な対応求める

高額献金の被害などを訴える旧統一教会の100人余りの元信者らが、返金を求めて申し立てている集団調停で、支援する弁護団が8日会見を開き、教団側に対し、早期解決に向けて誠実な対応をとるよう、改めて求めました。

旧統一教会の元信者ら109人は、「教団の違法な勧誘によって献金させられた」などとして、教団側に対し、合わせて35億円余りの返金を求める集団調停を、東京地方裁判所に申し立てています。

調停は非公開で行われていて、元信者らを支援する「全国統一教会被害対策弁護団」は、8日、その1回目の打ち合わせが先月29日行われたことを明らかにした上で、進ちょくなどについて説明しました。

調停では弁護団から「不法行為を受けてから20年が過ぎると賠償を求める権利が無くなるという『除斥期間』を適用せずに被害者救済をすべきだ」などと主張する書面を提出したということです。

一方、教団側はことし4月26日までに調停の申し立てに対する答弁書を準備することになったということです。

弁護団の村越進団長は「旧統一教会がこれまでの司法判断を無視して争うのであれば、被害者の苦しみを長引かせるだけだ」と述べて、教団側に対し、早期解決に向けて誠実な対応をとるよう、改めて求めました。

旧統一教会をめぐっては、文部科学省が請求した解散命令について、裁判所が、国側と教団側の双方から意見を聞く「審問」と呼ばれる手続きが今月22日に行われる予定です。