四国 早明浦ダムや石手川ダムの貯水率が低下 節水を呼びかけ

香川県や徳島県の主な水源となっている早明浦ダムの貯水率が低下しているため、8日から第一次取水制限が始まりました。これに合わせて香川県庁には節水を呼びかける看板が設置されました。

また、松山市の主な水源となっている石手川ダムの貯水率は、8日午後3時時点で41.2%と、平年より40.7ポイント低くなっています。このまま雨が降らなければ4月下旬に貯水率は0%になる見通しで、松山市は節水の協力を強く呼びかけています。

早明浦ダム 第一次取水制限 香川県で節水呼びかけ

高知県の早明浦ダムの貯水率は8日の午前0時時点で60%で、平年の81.9%と比べて低くなっています。

こうした状況を踏まえて、国や四国4県などで作る協議会は8日午前9時から水の供給量を、▽香川県向けを20%、▽徳島県向けを17.5%、それぞれ削減する、第一次取水制限を始めました。

取水制限は、去年4月以来となります。

これに合わせ香川県庁では、職員らが「節水にご協力をお願いします」と記された縦4.2メートル、幅75センチの看板を設置し、節水の呼びかけを始めました。

また、庁舎内のトイレでは、職員が洗面台の下にある水道管のバルブを締めて水の出る量を通常の半分ほどに減らしました。

香川県水資源対策課の小塚武司課長は「水は限りある資源なので、感染症対策はしっかり行いながら、一人ひとりができることから節水に取り組んでほしい」と話していました。

香川県と徳島県によりますと、第一次取水制限で家庭や工場などへの水の供給に大きな影響はないということですが、両県は家庭でもできる範囲で節水に協力するよう呼びかけています。

石手川ダム“雨降らなければ4月29日ごろ貯水率0%に”

松山市の主な水源となっている石手川ダムの貯水率は、去年9月以降雨が少なかったことから減少傾向が続いていて、8日午後3時時点で41.2%と平年より40.7ポイント低くなっています。

ダムを管理する松山河川国道事務所によりますと、このまま雨が降らない状況が続けば、石手川ダムの貯水率は、4月5日ごろに20%になり、4月29日ごろには0%になる見通しだということです。

松山市は、去年の秋から公用車の洗車を自粛したり、大口利用者に節水の協力を依頼したりするなどの対応を取ってきましたが、1月30日からは、▽家庭用の上水で3%、▽かんきつ栽培などで使うかんがい用水で10%、▽農業用水で50%の取水制限を始めました。

松山市は、シャワーをこまめに止めるなどして、1人一日20リットルを節水するよう強く呼びかけています。