盛山文科相 旧統一教会側の選挙支援“依頼の事実確認できず”

盛山文部科学大臣は、前回の衆議院選挙での旧統一教会側との関係について、支援を依頼した事実はなく、電話かけなどの活動報告も確認できていないと重ねて説明した上で、引き続き職責を果たしていく考えを強調しました。

盛山文部科学大臣は、前回・2021年の衆議院選挙の際、旧統一教会の関連団体から推薦状を受け取ったかどうかについて、7日、「うすうす思い出した」などと述べました。

盛山大臣は8日の衆議院予算委員会で、改めて事実関係を問われ、「再度、地元の事務所とも確認したが、支援を依頼した事実はなく、電話かけなどの活動報告も確認できていない」と説明しました。

そのうえで、さまざまな団体から受け取った推薦状は200通を超え、選挙後にすべて破棄したことや、団体のリストも作成していないことを明らかにしました。

また、事実上の政策協定にあたる「推薦確認書」をめぐって、7日の答弁で「十分に内容を読むことなくサインしたのかもしれない」と述べたことについて、「正直覚えていない。可能性はゼロとは言い難いが、サインしたと申し上げているわけではない。『推薦確認書』はそれ自体を頂戴していないのではないかと思う」と述べました。

さらに、関連団体が主催する会合で自身が出席者とともに拳を上げている写真について見解を問われ「写真を見る限りでは団体の関係者のように一般の方からは見えるのではないか。ただ、私はそういう団体であることを全く知らずに、知らされずに行ったということだ」と釈明しました。

そして、立憲民主党の議員から辞任を求められたのに対し、「すでに旧統一教会との関係は断ち、粛々と対応してきたつもりで、今後も職責をしっかり果たしていきたい」と強調しました。

一方、林官房長官は3年前に旧統一教会の関連団体の関係者と面会したとされていることについて、「当時は問題が起きる前で党の方針も定まっていなかったが、いま同じような面会の要請があれば、当然お断りする」と述べました。

全国統一教会被害対策弁護団「速やかに手続きを」

盛山文部科学大臣が、前回の衆議院選挙で旧統一教会側から選挙の支援を受けたと報じられたことについて、高額献金の被害を訴える元信者らを支援する「全国統一教会被害対策弁護団」は、8日の会見の中で「弁護団としてのコメントは控える」としました。

加わっている弁護士からは、「解散命令請求にあたって、踏み込んだ発言をしてくれて、高く評価していた。報道にがっかりしているが、解散命令請求の審議は実質的に始まっているので、大臣としての責務を果たしてほしい」とか、「選挙協力を受けていたのならそれ自体は問題だと思うが、大切なのは、解散命令請求の審議に何ら影響を与えないよう、速やかに手続きを進めてもらうことだ」などといった発言がありました。

立民 泉代表「無責任 一刻も早く辞任を」

立憲民主党の泉代表は、党の会合で「盛山大臣の答弁は本当にひどい。『うすうす思い出した』など、何を言っているのか。選挙を支援してもらい、書類に署名もして、集会にも出て『誰だかわからない』という話はありえない。文部科学大臣の任を務めるに値せず、無責任な大臣には一刻も早く辞めてもらいたい」と述べました。

公明 北側副代表「誠実に説明責任を果たしてほしい」

公明党の北側副代表は記者会見で「明確にしっかり答弁をしていただきたい。野党からもさまざまな指摘があるので、誠実に説明責任を果たしてほしい」と述べました。

共産 小池書記局長「辞任しかない」

共産党の小池書記局長は記者団に対し「もう辞任するしかない。解散命令請求に関わる文部科学大臣が非常に深い関係を持っていたのであれば、国民から国政の中立性や旧統一教会に対する姿勢に疑念を持たれて当然だ。非常に深刻な責任が問われる」と述べました。