水泳世界選手権 男子板飛び込み 坂井丞が9位 パリ五輪代表内定

中東のカタールで行われている水泳の世界選手権、飛び込みの男子板飛び込みで坂井丞選手が9位となり、パリオリンピックの代表に内定しました。3大会連続のオリンピック出場となります。

カタールのドーハで行われている水泳の世界選手権は大会6日目の7日、飛び込みの男子板飛び込み決勝が行われました。

今大会はパリオリンピックの選考を兼ねていて、個人種目は上位12人に入った選手の国や地域に出場枠が与えられ、枠を獲得した選手が代表に内定します。

日本からは31歳の坂井選手がただひとり決勝に進出し、3回目の演技では、前向きに踏み切り前向きに2回半回って2回ひねる「5154B」を決めて73.10をマークしました。

そして最後の6回目では、前向きに飛んで3回半回る「107B」を水しぶきの少ない入水で決め、69.75を記録しました。

坂井選手は、合計を414.60として9位となり、パリオリンピックの代表に内定しました。

坂井選手は、3大会連続のオリンピック出場となります。

金メダルは、中国の王宗源選手でした。

「内定をいただいてすべて報われた」

パリオリンピックの代表内定を決めた坂井丞選手は「内定をいただいてすべて報われたし、我慢してやってきてよかったなという気持ちだ。今回は9位で入賞に届かなかったので、完成度を上げて絶対に失敗しない演技を、夏までに仕上げていきたい」と話していました。

両親の影響で幼少の頃から

坂井丞選手は神奈川県出身の31歳。

飛び込みの選手だった両親の影響で、幼少の頃から競技を始めました。

水しぶきの少ない入水が持ち味で、初めてのオリンピックとなった2016年のリオデジャネイロ大会は、男子板飛び込みで予選を通過できず、22位でした。

2回目の出場となった東京オリンピックでは、夏のオリンピック6大会出場の寺内健選手とペアを組んで男子シンクロ板飛び込みに出場し、息のあった演技で5位に入賞しました。

そして去年(2023年)の日本選手権では、男子シンクロ板飛び込みで優勝して、この大会で現役を引退した寺内選手の有終の美を飾るとともに、個人でも板飛び込みで3位に入りました。

パリオリンピックへ向けては「リオデジャネイロ大会はぼろぼろの成績だったし、東京大会は個人で出られなかったので、パリでは個人で輝きたい」と個人種目に強い気持ちを持ち、引退した寺内さんから指導を受けるなどして、レベルアップを図ってきました。