ネット証券大手2社 去年4~12月決算 そろって増収増益

ネット証券大手2社の去年4月から12月までの決算はNISAの拡充を前に口座を開設する人が増えたことなどを背景に、そろって増収増益となりました。

ネット証券最大手の「SBI証券」が、7日発表した去年4月から12月までの9か月間の決算によりますと、
▽売り上げにあたる純営業収益は前の年の同じ時期より16.9%増えて1368億円で過去最高となったほか、
▽最終的な利益も362億円と21%増えて、増収増益となりました。

これは、NISAの先月の拡充を前に口座を開設する人が増えて、投資信託の運用や管理で得られる収入が伸びたほか、現金や株を担保に手持ちの資金以上の取り引きができる「信用取引」による収入も増えたことなどが要因です。

記者会見した親会社のSBIホールディングスの勝地英之常務は「去年秋に行った日本株の売買手数料の無料化とNISAの拡充を追い風に顧客数は加速度的に拡大している。まずは口座を開いてもらってさまざまな取り引きをしてもらい収益につなげたい」と述べました。

一方、楽天証券は、
▽去年4月から12月までの純営業収益が20.7%増えて824億円、
▽最終的な利益は80.2%増えて135億円と、いずれも過去最高でした。

ネット証券大手2社は、NISAの拡充を背景にした顧客数の増加を収益につなげ、そろって増収増益を確保した形です。